ホウレンソウで筋力アップするの? 科学誌で検証結果を発表
かつて、ホウレンソウの缶詰を食べると筋肉が増強してムキムキになる……というヒーローの漫画がありましたね。なぜホウレンソウなのかと、疑問を感じた方も多かったと思いますが、実はまんざら根拠のない話ではないかもしれません。
ホウレンソウや春菊、チンゲンサイなどの葉の緑の濃い野菜には「硝酸塩」という成分が多く含まれています。この硝酸塩は体内で一酸化窒素(NO)という成分に変化するのですがこの一酸化窒素は血管を広げ、筋肉の血流を増加させることで、筋力をアップさせる働きがあるのです。
今年の「キュリアス」という科学誌に、ホウレンソウの成分の身体能力増強効果についての論文が掲載されています。これまでに発表された4つの臨床研究をまとめて分析したところ、ホウレンソウの成分をサプリメントとして取ることにより、筋力などの運動能力が高まることが、短期的にも長期的にも認められるという結果が得られました。
ただ、まだ論文の数は少なく、結果もまちまちの部分がありますから、もっとデータを集める必要はあるようです。
硝酸塩の取り過ぎは発がん物質の産生につながるという報告もありますから、くれぐれも食べ過ぎは禁物ですが、運動能力の増強にはタンパク質だけではなく、意外にホウレンソウのような野菜が有効であるのかもしれません。



















