(1)冬に増える「心血管系疾患」…夜間は酒がらみの外傷が目立つ

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 仕事や忘年会で何かと気ぜわしい12月。突発的なケガや急病で救急車のお世話になった経験はないでしょうか?

 東京消防庁の統計(「日常生活事故の実態」令和6年)によると、12月の搬送件数は1万4973件でした。熱中症で救急車の出動が連日報じられた猛暑の7月でさえ1万6197件なので、12月の急病やケガがいかに多いかが分かります。

 実際の医療現場の声もそれを裏付けています。

「救急搬送は冬に多くなります。特に、心血管系の疾患で運ばれてくる患者さんが増えます。また、夜間だと外傷による搬送が目立ちます」

 こう話すのは救急医療の現場で日々奮闘している三浪陽介・総合東京病院救急センター科長(救急科専門医)です。

 同センターは地域の2次救急を担っており、重症心疾患や緊急度の高い脳卒中患者をも積極的に受け入れているそうです。

 ちなみに、救急医療は1次、2次、3次に分類され、それぞれに医療機関が指定されています。簡単に説明すると、1次は軽症で入院の必要のない患者、2次は重症で入院や手術が必要な患者、3次は1、2次で対応できない重症患者でもっとも緊急性が高い患者に対応します。同センターは「2.5次的」な対応をしているため、三浪科長の元には緊急を要する心血管系の患者も多く運ばれてくるそうです。

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