卒業式直後に弟子入り志願 師匠はニヤッと笑って「来ると思うてたわ」

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■卒業式の直後に弟子入り志願

 1992年、大阪大学を卒業する。

「卒業式の直後、3月31日に染丸宅を訪ねて、弟子入り志願をしたら、師匠がニヤッと笑って、『来ると思うてたわ』とおっしゃいました。卒論執筆の取材でお会いしたときに、『こいつは必ず弟子になる』と思うたんでしょうね」

 染丸は91年10月に染二から4代目染丸を襲名したばかりだった。

「それで芸名を付けていただく際、弟子に丸という字を付けたかったようで、候補に挙がったのが、千代丸、房丸、貴丸、それともう一つが染雀でした。僕は迷わず、『染雀頂きます』と答えました。丸より染という字が入った名前が欲しかったんです。師匠がこけたのを覚えてます(笑い)」

 大阪には前座、二つ目、真打ちという身分制度がない。どんな修業なのか。

「自宅がある八尾市から豊中の師匠宅まで通い弟子です。僕を含めて弟子が3人いましたので、交代で師匠に付いてお供したり、僕は落語より鳴り物の仕事がほとんどでした」=つづく

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