著者のコラム一覧
吉田隆記者、ジャーナリスト

1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎(現・松本幸四郎)や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。

<173>チクリ主の要望で早貴被告の「ドバイ移住計画」を「フライデー」に掲載した

公開日: 更新日:

「ドン・ファンの妻がドバイへ移住計画」

 このような記事が掲載されたのだ。ネタ元のことは記さず、早貴被告の関係者が言っている体裁にした。本来は「ドバイへ逃亡計画」という見出しにしたかったが、まだ犯罪者ではないので「移住計画、来年4月にも」というふうにしたのだ。世間で評判になるような記事ではないが、これはネタ元に対してのシグナルだと割り切った。

 だが、ネタ元からの電話連絡は全くなかった。約束を守ったのに、なんで連絡をよこさないんだ。私は四六時中携帯電話をチェックしていたが、残念ながら鳴ることはなかった。

「悪いけど、協力してもらえないかな?」

 私はネタ元が本誌を見ていない可能性もあると考えて、FRIDAYデジタルのS編集長に頼み込むことにした。生前のドン・ファンと会ったこともある彼は、ドン・ファン自伝を絶対に話題になると推薦してくれた恩人でもあり、ドン・ファン事件についても詳しい。

「へえ、そんなことがあったんですか。そりゃあ、すごい。一体誰ですかね」

 S編集長も私の話を聞いて興奮を隠しきれなかったが、すぐに「ドバイ移住計画」のデジタル版を掲載させてくれたのであった。

 しかし、それでも、あのネタ元からの連絡はなかった。 =つづく

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