みやぞん、中岡が…日テレ看板番組「イッテQ」相次ぐ不祥事でいよいよ崖っぷち

公開日: 更新日:

 さすがにもう番組打ち切りか……。日本テレビ系「世界の果てまでイッテQ!」でまたまた不祥事が続いている。「ANZEN漫才」のみやぞんが、富山湾の波打ち際でホタルイカをすくい捕ってその場で味わうという企画(5月1日放送)に、皮膚科医が「感染症の危険がある」とツイッターで警告したのだ。

 医師は<ホタルイカには旋尾線虫という寄生虫がいて、感染すると腸や皮膚を這い回る。生食のような危険な情報を流布するのはやめてほしい>と投稿した。富山の漁業組合や富山市も「生食は危険。番組の内容を真に受けないでほしい」と注意を呼び掛けている。

 その後、日テレは番組ホームページや見逃し配信に注意喚起を書き加えたが、これがたったの1行。「ホタルイカを食べる場合は、加熱など適切な処理が必要ですので、ご注意ください」と言うだけで、どの情報についてなのか、なぜ注意しなければならないのかという説明もない。それがまた、「あまりにも無責任」「日テレはすっトボケるつもりか」とネットで非難囂々になってしまった。

 もう1件は、「ロッチ中岡のQtube」コーナーの収録で、「ロッチ」の中岡創一が右足のくるぶしを骨折した事故だ。室内ランニング器を使った企画のロケ中だったという。

「ホタルイカを検索すれば、生で食べるのが危険なことはすぐわかるし、中岡の骨折が自分の転倒によるものだったとしても、それを想定して出演者の安全に万全を期すのは制作スタッフの最低限の義務です。2つの不祥事は、イッテQがそうしたことをやっていないということで、この番組はもともといい加減なところがあるんです」(番組制作会社幹部)

 数年前の「祭り企画」でっち上げ問題では、放送倫理・番組向上機構(BPO)から放送倫理違反とされ、番組づくりが安直だと批判されたが、その体質はまったく変わっていないということである。

最近は悪ふざけや、他人を笑いものにする企画ばかり

 イッテQがもう終わっていることは、視聴者はとっくに見抜いていて、かつては日曜夜の日テレ独走を支えた看板番組だったが、いまや世帯視聴率でも2ケタに届かないことが多い。

イモトアヤコの珍獣ハンターなどは、デタラメにやっているように見えて、きちんと動物ドキュメンタリーになっていました。でも、最近はほとんどが悪ふざけや、他人を笑いものにする企画が目立ち、見ていて楽しくありません」(テレビ雑誌編集幹部)

 ただ、若い視聴者数が反映される個人視聴率では同時間帯トップで、このポジションを維持している限りは、すぐに打ち切りということもなさそうだが、去年6月に就任した杉山美邦社長はコンプライアンスにとりわけ神経質だという。大晦日の名物番組「絶対に笑ってはいけない」が昨年は中止になったのも、杉山社長がケツバットを嫌ったからだとみられている。深夜番組「午前0時の森」で、格闘家の前田日明がお尻が大きな女性をアフリカのコイコイ人の蔑称「ホッテントット」とあざけたときも、直後の会見ですぐに謝罪した。

 杉山社長には「イッテQ」は“問題児”と映っているはずで、次にまた不祥事があったら即打ち切りだな。

(コラムニスト・海原かみな)

■関連キーワード

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    「汽車を待つ君の横で時計を気にした駅」は一体どこなのか?

  2. 2

    沢口靖子「絶対零度」が月9ワースト目前の“戦犯”はフジテレビ? 二匹目のドジョウ狙うも大誤算

  3. 3

    国分太一が「世界くらべてみたら」の収録現場で見せていた“暴君ぶり”と“セクハラ発言”の闇

  4. 4

    国分太一は人権救済求め「窮状」を訴えるが…5億円自宅に土地、推定年収2億円超の“勝ち組セレブ”ぶりも明らかに

  5. 5

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  1. 6

    “裸の王様”と化した三谷幸喜…フジテレビが社運を懸けたドラマが大コケ危機

  2. 7

    森下千里氏が「環境大臣政務官」に“スピード出世”! 今井絵理子氏、生稲晃子氏ら先輩タレント議員を脅かす議員内序列と評判

  3. 8

    人権救済を申し立てた国分太一を横目に…元TOKIOリーダー城島茂が始めていた“通販ビジネス”

  4. 9

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 10

    菅田将暉「もしがく」不発の元凶はフジテレビの“保守路線”…豪華キャスト&主題歌も昭和感ゼロで逆効果

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  2. 2

    巨人・桑田二軍監督の電撃退団は“事実上のクビ”…真相は「優勝したのに国際部への異動を打診されていた」

  3. 3

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  4. 4

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  5. 5

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  1. 6

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  2. 7

    高市自民が維新の“連立離脱”封じ…政策進捗管理「与党実務者協議体」設置のウラと本音

  3. 8

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 9

    恥辱まみれの高市外交… 「ノーベル平和賞推薦」でのトランプ媚びはアベ手法そのもの

  5. 10

    引退の巨人・長野久義 悪評ゼロの「気配り伝説」…驚きの証言が球界関係者から続々