著者のコラム一覧
ラサール石井参議院議員

1955年生まれ。大阪市出身。渡辺正行、小宮孝泰と結成したお笑いトリオ「コント赤信号」で人気に。声優、俳優、司会者、脚本家、演出家、コラムニストとして活躍。第23回読売演劇大賞優秀演出家賞受賞。2025年、参院選に社民党から立候補し当選。副党首に就任。

引っ越して半年で実感…鎌倉のえもいわれぬ空気は“市民の努力”が支えている

公開日: 更新日:

 鎌倉に引っ越してきて半年が経った。まあ毎日芝居の稽古や本番で都内に通っていてじっくり鎌倉を散策する余裕もないが、それでも鎌倉の良さ、醍醐味、欠点なども見えてきた。

 まず海風が山に当たって下りてくるので夏の湿気がすごい。私は山側なので革製品などすぐにカビが生える。一方海側は潮風の塩害で自転車などすぐにさびるそうだ。海からすぐに山々が連なっているから坂が多い。土日は観光客の車で大渋滞になり、バスも時間通り来ない。

 しかしそれを補って余りある自然の美しさと鎌倉ならではの古都の空気感がある。先に挙げた欠点も実は便利さや利益を追求した開発が行われず、地形が昔のままだから生じることだ。

 鎌倉のお菓子に「鳩サブレー」があるが、先日あるニュースを見た。由比ケ浜、材木座、腰越の海水浴場の清掃代などを捻出するために、鎌倉市が10年前にネーミングライツを募集した。要するにスタジアムなどに企業がお金を出し命名権を得る。味の素スタジアムなどが良い例だ。

 しかし海水浴場のような自然の地形にネーミングライツが使われるのは珍しい。危惧したのは鎌倉育ちの鳩サブレーの豊島屋の4代目社長だ。昔から慕われた名前がなくなってしまう。先代に「無駄遣いさせてくれ」と言って命名権を年間1200万円で買い、商品名など付けることなく、そのままの名前で10年間守った。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人がソフトB自由契約・有原航平に「3年20億円規模」の破格条件を準備 満を持しての交渉乗り出しへ

  2. 2

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  3. 3

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  4. 4

    日吉マムシダニに轟いた錦織圭への歓声とタメ息…日本テニス協会はこれを新たな出発点にしてほしい

  5. 5

    巨人正捕手は岸田を筆頭に、甲斐と山瀬が争う構図…ほぼ“出番消失”小林誠司&大城卓三の末路

  1. 6

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  2. 7

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    「ばけばけ」苦戦は佐藤浩市の息子で3世俳優・寛一郎のパンチ力不足が一因