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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

無欲と捨て身が混じり…とにかく明るい安村の「笑われる芸」に漂う奇妙な哀愁

公開日: 更新日:

「吉本の意向です。Yoshimoto no Iko」
 (とにかく明るい安村/TBS系「ラヴィット!」5月2日放送)

  ◇  ◇  ◇

 イギリスの人気オーディション番組「ブリテンズ・ゴット・タレント」に出演。持ちネタ「安心して下さい、はいてますよ!」の英語版「Don't worry, I'm wearing!」で大爆笑を巻き起こし、スタンディングオベーションまでされたのが「Tonikaku」こと、とにかく明るい安村(41)だ。彼がその番組に出演した理由を答えた一言を今週は取り上げたい。

 吉本興業は海外受けしそうな芸人のネタを撮影して番組に送り、その中から安村のネタが動画審査に合格、出演に至ったという。だから、安村は「旅行感覚で行った」そうだ。「ワンステやって、次の日お土産を買おうと思って、お土産ばっかり調べてた」と(フジテレビ系「ワイドナショー」23年4月30日)。

 前夜から当日の朝も、約12時間爆睡。当日は待ち時間が長く「早く終わってくれないかな」と思いつつ、本番を迎え、日本のブーム時にもなかったようなウケ方。「何を見て、こんなに興奮してるんだと。8年もやってる、飽きたネタを」(同前)とやりながら困惑していたという。

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