「食って、出して、死ぬ」ジョー・ローマン著 米山裕子訳

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「食って、出して、死ぬ」ジョー・ローマン著 米山裕子訳

 1963年、アイスランド南東の海で、突然、海面が揺れて火山噴出物が噴き出し、高さ10メートルの新島が出現した。溶岩が爆弾のように降り注ぐのが収まった頃、スルツェイと命名されたその島に、生物学者、チャーリー・クリサフリが訪れた。

 ここはある生態系において生物群集がいかに形成されるかを研究するのにうってつけの場所だった。

 スルツェイは火山砂と溶岩だけで、窒素不足のため植物は生えなかった。だが、ミツユビカモメなどが糞を落としたことで、この島にたどり着いた種子が根づくことになった。

 保全生物学者が、動物の糞尿で地球の生態系が支えられていることを説き明かす。

(河出書房新社 2970円)

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