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てれびのスキマ 戸部田誠ライタ―

1978年生まれのテレビっ子ライター。最新著「王者の挑戦『少年ジャンプ+』の10年戦記」(集英社)、伝説のテレビ演出家・菅原正豊氏が初めて明かした番組制作の裏側と哲学をまとめた著者構成の「『深夜』の美学」(大和書房)が、それぞれ絶賛発売中!

笑いに包みながらも鋭利に…常に自分に正直なヒコロヒーの類稀なる言葉選び

公開日: 更新日:

「今でこそ、ええベベ、着させてもろて」
 (ヒコロヒーフジテレビ系「ボクらの時代」4月9日放送)

  ◇  ◇  ◇

 今や冠番組も持ち、俳優としても連続ドラマにレギュラー出演、松竹芸能の稼ぎ頭となったヒコロヒー(33)。下積み時代から仲の良いオズワルド伊藤や、霜降り明星せいやに「マジでうまいことやりましたね、ヒコさん。キレイにシフトチェンジしていきましたね」「汚かったもんな」と言われると、「全然、今もそんなんやん」と反論。続けて語った一言を今週は取り上げたい。

 それを聞いて伊藤は「いいんですよ、無理して『ええべべ』とかいう言い方しなくて」と笑った。

「(芸歴)10年目まで全然食えてなかった。それまで年収2万とか」(テレビ朝日系「かまいガチ」21年12月18日)と、下積みに苦しんでいた彼女が最初に注目されたのは、同じ松竹の先輩・みなみかわとユニットを組んで「M-1グランプリ2019」(テレビ朝日系)に挑戦したときだ。そこで披露したのは男女逆転のジェンダーバイアスをネタにした漫才だった。「変にひるまなくていい話じゃないですか、本来は。そこをひるんで隠してしまう話にするという発想自体がなかったです」(講談社「VoCE」21年5月14日)と。

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