冬に増える「夜ひどくなる咳」の原因と対策…“夜間咳”を減らして感染症予防
冬になると、日中はそうでもないのに、寝ると咳が出る──。原因と対策は? そらいろ耳鼻咽喉科センター北駅前院の内尾紀彦院長に聞いた。
冬の“夜間咳”で、痰の絡まない乾いた咳の場合、原因で多いのは寝室の乾燥だ。
「乾燥で喉や気道の粘膜の潤いが奪われると、刺激に敏感になり、咳が出やすくなります。こういった場合、“夜間咳”の対策は、インフルエンザやコロナ、風邪の対策にもつながります。というのも、喉の乾燥はウイルスの侵入を招きやすくするからです」(内尾院長=以下同)
喉は第一の防御機能だ。粘膜にある繊毛がウイルスや異物を捕まえて体外に排出。喉の粘膜免疫で働くIgA抗体がウイルスの増殖を防いでくれる。
ところが乾燥した空気を吸い続けると、喉の防御機能が働きにくくなる。
「するとウイルスが喉の細胞に付着し、炎症が生じ、粘膜や繊毛にダメージを与えます。そして、よりウイルスが侵入しやすくなるという負のスパイラルに陥ります」


















