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児玉愛子韓国コラムニスト

韓流エンタメ誌、ガイドブックなどの企画、取材、執筆を行う韓国ウオッチャー。新聞や雑誌、Webサイトで韓国映画を紹介するほか、日韓関係についてのコラムを寄稿。Webマガジン「オトナの毎日」でイラストエッセー【毎日がエンタメ】を連載中。

愛され続けたイ・ソンギュンさんの光と影(2)捜査情報はダダ漏れだった

公開日: 更新日:

 イ・ソンギュンさんの違法薬物使用疑惑が報じられてから自殺するまでの2カ月間、彼を取り巻く状況は異例中の異例だったといえる。麻薬使用疑惑が浮上した渦中の俳優がイ・ソンギュンさんであると一斉に報じられてから最後の取り調べを受けるまで、捜査情報はダダ漏れだった。

 イ・ソンギュンさんの取り調べは公開召喚調査となり、警察は事前にマスコミに日時を伝えていた。そのためイ・ソンギュンさんは出頭するたびマスコミに取り囲まれ、容赦ない言葉を浴びせられた。事務所側は召喚の日時を非公開にしてほしいと要請したが、却下された。

■風俗店への出入り、大麻の使用が報じられ…

 同情論が高まることはなかった。風俗店に出入りし、その女性室長Aの自宅で大麻を使用していたと報じられたことで、世論は一気に悪化していたからだ。数年前まで姦通罪があった韓国では、いまだ既婚の男性芸能人の女遊びには寛容でない。イ・ソンギュンさんの主演映画をよく見に行っていたというファンの女性も「出てくる情報にいちいち呆れる」と嘆き、妻で女優のチョン・ヘジンに同情の声が集まっていた。あの頃、韓国人女性たちはよく「奥さんがかわいそう」と口にしていた。特に女性たちの嫌悪感をあおったことは間違いない。

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