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石田純一俳優

1954年1月14日生まれ、70歳。早大商学部中退後、「演劇集団 円」の研究生に。88年、テレビドラマ「抱きしめたい!」で一躍、トレンディー俳優として人気を博す。私生活では3度の結婚。いしだ壱成、すみれら5人の子どもがいる。

浅野温子があまりに可愛くて…フジ「抱きしめたい!」では台本にない「クーパーポーズ」を

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 そこで、僕は心に期した。「後悔しないように自分のやりたいようにやろう」と。

「やりたいようにやろう」と思っても、ふつうは監督、演出がデーンと構えている。現場を仕切るのが彼らであって、俳優の自由は制限される。それでも、当時のフジテレビには「まずはやってみてよ」みたいな「寛容さ」があった。そこが自分とフジは感性が合うような気がした。だから、「自分がやりたいようにやってみよう」と心に誓ったのである。

 それが試される場面がいきなり来た。

 僕は二宮修治という名前の女性雑誌編集者という役回りだった。モデルの撮影現場で活躍する池内麻子(浅野温子)が何となく、気になっていて、食事に誘う。その帰り道のシーンだ。

「最近、なんか恋人とぎくしゃくしていて」と二宮はそれとなく、切り出す。そして、真顔になると「それは君のせいかもしれない」と告白する。

 麻子は驚き、照れて、「なにそれ、人のせいにしないで。私帰る」と歩き出し、振り向きざま、「今度は私がおごるから」とほほ笑むシーンだ。

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