グレート義太夫さん「病気だらけで大変…だから1年の目標はいつも、今年も死なない!」

公開日: 更新日:

糖尿病の講演。これが生きがいで自分を律しています

 手術や入院するたびにSNSで報告していたのですが、芸人やミュージシャンなどいろんな方から心配いただいて恐縮です。桑マン(桑野信義)も糖尿病なので、薬について情報交換しています。

 いい声をされている声優・ナレーターで歌手のケイ・グラントさんは以前からAED型が入っているのですが、僕も術後に同じペースメーカーになったと報告すると「よう兄弟」と連絡をいただきました。グッと距離が縮んだ感じ(笑)。糖尿友だちやペースメーカー兄弟が増えて、つねに情報交換しながら励まし合ってます。

 このコーナーの「私の生きるクスリ」にちなんで本当に飲んでいる薬を言うと、血中のリンを抑える薬と血液がサラサラになる薬ですね。僕は今浅草東洋館に出ていますが、楽屋では病気と薬の話ばかり。なんたって年上の師匠たちはかなりご高齢で、芸歴40年の僕がペーペーですから。近年はたけし軍団でも薬の話が多い。古いメンバーはみんな60代です。

 今は自分で総カロリーを計算して、食生活をキチンとしています。おかげさまで透析時間が1時間短くなり、4時間になりました。体重は62.5キロ。調子いいですよ。一番太っていた時期は114キロでしたからね。

 ありがたいことに糖尿病についての講演にも呼んでいただけます。一般の患者さんに講演を頼むと、お客さんも糖尿病の方ですから、どうしても暗いムードになってしまうらしい。でも、僕は1時間の漫談だと思って前向きに明るく話しますから。糖尿病になっても合併症を起こさないようにする、予備群の方は予備群のままで止める、つまり進行を止めることは個人の努力でできるというお話。「こうしたらいけないよ」と大勢の前で言う手前、僕がだらしない生活をするわけにいかない。だから、講演で話すことで自分を律することができる。これが僕の生きるクスリかもしれませんね。これからは糖尿と心筋梗塞の2段構えで講演しようと思っています。

 芸人としては、亡くなられた車椅子芸人のホーキング青山の影響で始めた落語をいつか寄席でやれるようになりたい。今はギター漫談をしてますが、ギターを持つ力もなくなって立ってもいられなくなったら、座ってやれる落語を(笑)。寄席の舞台にはずっと出たいですからね。

 昨年は入院が多くて激動の年でした。ダンカンさんには「しぶといね」と言われました(笑)。ブログの更新が遅れるとマネジャーから生存確認の連絡がきます。一年の目標はいつも同じで「今年も死なない」です。こんな僕ですが、今年もよろしくです。

(聞き手=松野大介)

▽本名・鈴木正之 1958年12月生まれ、東京都出身。たけし軍団のメンバーとして活躍。現在はボーイズ・バラエティー協会の一員として浅草東洋館に出演。2009年に著者「糖尿だよ、おっ母さん!」出版。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 芸能のアクセスランキング

  1. 1

    亡き長嶋茂雄さんの長男一茂は「相続放棄」発言の過去…身内トラブルと《10年以上顔を合わせていない》家族関係

  2. 2

    朝ドラ「あんぱん」豪ちゃん“復活説”の根拠 視聴者の熱烈コールと過去の人気キャラ甦り実例

  3. 3

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  4. 4

    “名門小学校”から渋幕に進んだ秀才・田中圭が東大受験をしなかったワケ 教育熱心な母の影響

  5. 5

    「時代と寝た男」加納典明(17)病室のTVで見た山口百恵に衝撃を受け、4年間の移住生活にピリオド

  1. 6

    中居正広氏に降りかかる「自己破産」の危機…フジテレビから数十億円規模損害賠償の“標的”に?

  2. 7

    “バカ息子”落書き騒動から続く江角マキコのお騒がせ遍歴…今度は息子の母校と訴訟沙汰

  3. 8

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  4. 9

    「こっちのけんと」の両親が「深イイ話」出演でも菅田将暉の親であることを明かさなかった深〜いワケ

  5. 10

    長嶋一茂が父・茂雄さんの訃報を真っ先に伝えた“芸能界の恩人”…ブレークを見抜いた明石家さんまの慧眼

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波