大谷翔平が“尻拭い”してくれた山本由伸を絶賛した胸中…来季は本塁打王に加えてサイ・ヤング賞狙う
「本当にとんでもないゲームというか、そういうゲームで先発できたということがまずひとつ光栄なことですし、結果として悔しい思いはしたんですけど、最後まであきらめずに本当に素晴らしい勝利だったと思う」
ドジャースが今世紀初のワールドシリーズ連覇を成し遂げた直後の大谷翔平(31)のコメントだ。
日本時間2日の第7戦に中3日で先発。ブルージェイズと雌雄を決する試合を任されたことを「光栄」ととらえる一方で、2回3分の1を5安打3失点。三回にビシェットに先制3ランを浴びて降板した。ベンチに戻る際は仏頂面、しきりにクビをひねっていたのは「悔しい思いをした」からに他ならない。
七回終了時点で2点ビハインド。結果として3本塁打で試合をひっくり返したものの、一発が出なければ負け投手になるところだった。
このシリーズ初先発となった第4戦は1-0の三回にゲレロJrに逆転2ランを浴びるなど6回3分の0を6安打4失点で敗戦投手になった。
中3日というハンディはあったものの、投手として2度目の右肘靱帯修復手術明けの今季は、シーズン中からポストシーズンに照準を合わせた調整をしてきた。にもかかわらず、最後の最後で2試合続けて結果を出せなかった。
今回のシリーズで大谷と対照的な投球をしたのは同僚の山本由伸(27)だった。第2戦はリーグ優勝決定シリーズに続く2試合連続完投勝利。ポストシーズンの2戦連続完投は2001年のカート・シリング以来。王手をかけられていた第6戦は6回96球を投げて5安打1失点でシリーズ2勝目。連投の第7戦は同点の九回1死一、二塁の場面でマウンドへ。いきなり死球を与えて満塁としながらピンチをしのぐと、2回3分の2を1安打無失点に抑えてシリーズ3勝目を挙げ、ワールドシリーズMVPに選ばれた。
大谷は昨年まで2年連続本塁打王とMVP(通算3回)。今年は3年連続のMVPが確実視されている。メジャーナンバーワンの打者であることはだれもが認めるところだが、本人は投手としても自信をもっている。


















