「連ドラの王様+お笑い怪獣+恋愛の神様」でも視聴率30%超えならず
「空から降る一億の星」(2002年/フジテレビ系)
日韓共催のサッカーW杯が熱かった2002年。この年最大のヒットとなった連ドラは、W杯フィーバーのさなかである4月クールに放送されたフジテレビ系月9「空から降る一億の星」だ。
00年の「ビューティフルライフ」(TBS系)で32.3%、01年の「HERO」(フジ系)で34.3%と、連ドラの平均視聴率として驚異的な数字を連発していた“連ドラキング”木村拓哉が、“お笑い怪獣”明石家さんまとダブル主演。そして脚本はキムタク主演作と相性抜群の“恋愛の神様”北川悦吏子。当時もし生成AIがあったら、コンマ1秒で提案してきそうな“最高に数字の取れる座組み”である。
でも、この組み合わせでラブコメではなく、サスペンスにするなんて、AIには思いつくまい。しかも、深津絵里、井川遥、柴咲コウがキムタクをめぐる重要な役として登場するという、月9ならではのぜいたくなつくり。どうだ、人間サマは。
で、そんなぜいたくなラブサスペンスはサッカー熱など関係なく視聴者のハートを掴んでいくのだが、全話見た後に僕が思ったのは、このドラマのキモはW杯目前の5月13日に放送された第5話だということ。


















