著者のコラム一覧

スージー鈴木音楽評論家

1966年、大阪府東大阪市生まれ。早大政治経済学部卒業後、博報堂に入社。在職中から音楽評論家として活動し、10冊超の著作を発表。2021年、55歳になったのを機に同社を早期退職。主な著書に「中森明菜の音楽1982－1991」「〈きゅんメロ〉の法則」「サブカルサラリーマンになろう」「大人のブルーハーツ」など。半自伝的小説「弱い者らが夕暮れて、さらに弱い者たたきよる」も話題に。日刊ゲンダイの好評連載をまとめた最新刊「沢田研二の音楽を聴く1980-1985」（日刊現代／講談社）が絶賛発売中。最新刊「日本ポップス史 1966-2023: あの音楽家の何がすごかったのか」が11月に発売予定。ラジオDJとしても活躍。

1975 ～そのときニューミュージックが生まれた

不発の要因は個性を打ち消すバンドの「民主主義性」にある

公開日：2025/07/08 17:00　更新日：2025/07/08 20:53

愛奴アルバム「愛奴」（1975年5月1日発売）①

愛奴　アルバム「愛奴」

　愛奴のシングル「二人の夏」は期待むなしく売れなかった。そして同日に発売されたアルバム「愛奴」もまた売れなかった。

　と書いて、まずやっぱりバンド名（=タイトル名）「愛奴」がしんどいと思ってしまう。日本語で、漢字で他のバンド名と差別化するのは悪くない。ただ時期が早過ぎたので…

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