スタンフォード大・佐々木麟太郎 今秋NPBドラフトでのサプライズ1位指名の現実味
海の向こうで大学生活を送る「大砲」の周辺が騒がしくなりつつある。
花巻東(岩手)時代に史上最多の高校通算140本塁打をマークし、昨年9月に米スタンフォード大に留学した佐々木麟太郎(20=花巻東)が、今秋のNPBドラフトで指名される可能性が浮上しているというのだ。
■トランプ政権のビザ規制
大学1年目のシーズンは全52試合(プレーオフ1試合含む)で打率.269、7本塁打、41打点。その後は米大学サマーリーグの最高峰である「ケープコッドリーグ」に参戦していたが、先日、所属チームを退団。10試合で打率.107、2本塁打、6打点に終わり、2年目シーズンに向けて準備を進めている。
来年4月に21歳を迎える佐々木が毎年7月に行われるMLBドラフトの指名対象になるのは、来年の2026年から。本人は「直メジャー」を視野に入れており、来年のドラフトで指名されれば、そのまま入団する可能性は高いとみられている。
しかし、佐々木が必ず来年のMLBドラフトにかかる保証はない。打撃はともかく、守備、走塁に不安を抱え、ポジションも一塁限定。サマーリーグでは1年生ということを差し引いても、肝心の打撃で打率.107にとどまった。直メジャー挑戦の夢をかなえるためには、より一層の飛躍が求められる中、佐々木を取り巻く環境にも変化が出てきた。
米トランプ政権による学生ビザの発給規制を巡る問題だ。
朝日新聞は先日、「今年5月の学生ビザの発給数が、例年より4割減った」と報じた。佐々木が今後も米国で大学生活を送れるとは限らないのだ。
そんな折、日本の複数球団が今秋ドラフトで、佐々木の指名を画策しているとの話が聞こえてきた。
日刊スポーツによれば、佐々木の誕生日である4月18日(日本時間19日)のノートルダム大戦に、巨人、西武など3球団、総勢9人のNPB関係者が“極秘視察”に訪れたという。