著者のコラム一覧
西内義雄医療・保健ジャーナリスト

医療・保健ジャーナリスト。強みは各地に顔見知りの保健師がいること。両親&義両親の介護・看取りを経験。

延命治療を希望するか否か…本人や家族の意志も事前に確認

公開日: 更新日:

 親を介護施設などに入所させた時、延命治療に関する意思確認書の提出を求められることがある。家族としては「縁起でもない」「まだ元気なのになぜ?」と戸惑ってしまうが、実は決して珍しいことではない。

 施設としては要介護状態の高齢者を預かる以上、最悪の状況を考慮しなければならず、万一の時、どこまで治療をすべきなのか。本人の意識がなかったり、家族とすぐに連絡が取れないことを想定し、本人や家族の意思をあらかじめ確認しておく必要がある。その内容はおおむね次のような質問で構成されている。

・心停止や呼吸停止といった急変時の蘇生を希望するか?
・蘇生を希望する場合、どこまでか? 心臓マッサージや人工呼吸、気管切開など
・終末期の医療はどの形を望むか? 「入院などで積極的に」「施設内で看取りケア」など
・終末期を迎えたい場所はどこか? 自宅、病院、介護施設など
食事・水分摂取が困難になったらどの対応をするか? 胃ろう、点滴、中心静脈栄養など

 自分の命なので決めるべきは本人なのだが、急な質問に戸惑い、専門用語に混乱することが多い。家族がしっかりフォローしながら、わからないことは担当職員に何度でも確認するよう心掛けたい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    米倉涼子“自宅ガサ入れ”報道の波紋と今後…直後にヨーロッパに渡航、帰国後はイベントを次々キャンセル

  2. 2

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  3. 3

    彬子さま三笠宮家“新当主”で…麻生太郎氏が気を揉む実妹・信子さま「母娘の断絶」と「女性宮家問題」

  4. 4

    アッと驚く自公「連立解消」…突っぱねた高市自民も離脱する斉藤公明も勝算なしの結末

  5. 5

    ヤクルト池山新監督の「意外な評判」 二軍を率いて最下位、その手腕を不安視する声が少なくないが…

  1. 6

    新型コロナワクチン接種後の健康被害の真実を探るドキュメンタリー映画「ヒポクラテスの盲点」を製作した大西隼監督に聞いた

  2. 7

    違法薬物で逮捕された元NHKアナ塚本堅一さんは、依存症予防教育アドバイザーとして再出発していた

  3. 8

    大麻所持の清水尋也、保釈後も広がる波紋…水面下で進む"芋づる式逮捕"に芸能界は戦々恐々

  4. 9

    “行間”を深読みできない人が急増中…「無言の帰宅」の意味、なぜ分からないのか

  5. 10

    万博協会も大阪府も元請けも「詐欺師」…パビリオン工事費未払い被害者が実名告発