夜間頻尿の原因は不適切な就寝時間? 日本の研究チームが報告
排尿のため、夜間に起きなければならない状態を「夜間頻尿」と呼びます。睡眠中にお手洗いに行かなければならない状況が発生すると、睡眠の質が低下したり、睡眠時間が短くなったりするだけでなく、日中の倦怠感や生活の質の低下、高齢の方では骨折のリスクも懸念されます。
過去に報告されている研究によれば、睡眠障害と夜間頻尿は、相互に関連していることが示唆されていました。そのため、睡眠障害の治療は夜間頻尿の改善をもたらす可能性があります。そのような中、適切な就寝時間と夜間頻尿の関連性を検討した研究論文が、泌尿器に関する国際誌の電子版に2025年4月26日付で掲載されました。
日本で行われたこの研究では、夜間頻尿を訴える65歳以上の24人(平均79.7歳)が対象となりました。被験者は、最適な就寝時刻に就寝するよう指示を受ける介入期間(4週間)と、就寝時刻に関する指示を受けない非介入期間(4週間)の計8週にわたる追跡調査を受け、両期間で夜間頻尿の発生回数の変化が比較されました。
なお、最適な就寝時刻は、腕に装着できる計測機器を用いて、就寝する時間と夜間に目が覚めてしまう中途覚醒の時間を測定し、これらのデータに基づいて被験者ごとに設定されました。