春ドラマの評判を調査!本命『最後から二番目の恋』は2位。1位は意外な快進撃。日常系が人気、刺激疲れか?

公開日: 更新日:
コクハク

 2025年の春ドラマが、次々とフィナーレ。今期はSNSでバズった顔ぶれも多く、ドラマファンからしても楽しいシーズンだったのではないでしょうか。

 今回はドラマファンを対象に、「春ドラマで面白かった作品」「残念だった作品」をアンケート調査。上位作品を並べてみると、今期ドラマの“推しポイント”などが見えてきました。

【関連記事】『波うららかに、めおと日和』瀧昌さまが最高です。本田響矢、目黒蓮、水上恒司を“軍服イケメン御三家”と呼ぶ

1番人気は『波うららかに、めおと日和』! 全年代が胸キュン

 今期ドラマでもっとも票を集めたのは『波うららかに、めおと日和』(フジテレビ系)でした。昭和11年を舞台に、縁談で結婚した「交際0日」の夫婦、なつ美(芳根京子)と瀧昌(本田響矢)が、少しずつ距離を縮めていく姿が丁寧に描かれました。

 放送前は他の作品に埋もれていた印象ですが、「お堅い海軍中尉×ピュアな少女」のキュンキュンする恋模様が幅広い年代の視聴者に刺さったようで、快進撃の1位となりました。



「なつ美と瀧昌夫婦のうぶキュンが最高でした」(主婦/70歳)「昔の奥ゆかしい雰囲気が良かった」(主婦/53歳)「心が現れるような素敵なドラマでした」(主婦/36歳)など、絶賛のコメントが多数。

 20~70代までの女性に支持され、恋愛ドラマの中でも圧倒的な人気を獲得しました。個性の強い今期ドラマとは対照的に、日々の暮らしの中にある小さな幸せや思いやりを大切に描くことで、多くの視聴者の心を掴んだようです。

 また、原作の再現度が非常に高いのも人気に拍車をかけたようで、漫画ファンからも「原作を大事にしている感じがして嬉しかった」(フリーランス/30歳)「原作ありき作品にはあまり期待しないが、見事に裏切られた」(介護福祉士/62歳)と賞賛のコメントが寄せられました。

 一方で、こんな冷静な意見も。

「なんとなく見始めたら面白かったんですけど! ただ、結局日本人ってこういうウブな女性が好きだよなーと思ってしまって、ちょい複雑な気持ちにも。瀧昌さまも素敵だったけれど、よくある女性向けマンガの“スパダリ”みたいで、それもなんだかなーと思ってしまいました。ドラマ自体は面白かったんですけどね」(IT関係/41歳)

ベテラン役者陣の演技が光る『続・続・最後から二番目の恋』

 僅差で2位につけたのは『続・続・最後から二番目の恋』(フジテレビ系)。小泉今日子、中井貴一がW主演を務める同作は、ファン待望のシリーズ第3弾です。前作から11年の時を経て立場や年齢が変わっても、不器用な二人の「大人の恋が共感できる」と話題となりました。

「昔からファンです。続きが見られて嬉しい。やはり出演者の実力が違います。特に中井さんと小泉さんの掛け合いのやり取りが最高で、長ゼリフもすんなり」(主婦/61歳)

「最近の医療、復讐などの題材ではない、ほのぼのとした家族の何気ない日常がよかった。本来の家族の姿を描いていて、是非若い世代に見て欲しいドラマだった」(教育関係/60代)



「大きな事件が起こるわけではないが、1作目から見ている身からしたら三部作の完結を見たようで涙がでた」(主婦/60代)

「期待通りでした。名前がつけられない関係性の尊さは年を重ねたからこそわかるのかなって感じでした。千明のファッションも毎回楽しみで、わざわざブランドを調べたり、着こなしの参考にしていました」(編集者/42歳)

「このキャストが揃うことが奇跡だし、登場人物を見ているだけで幸せになれるドラマだった」(シナリオライター/41歳)

「こんな素敵な年齢の重ね方をしたいと思えた」(接客業/43歳)

 主要キャストが等身大のキャラクターを演じることで、同世代の視聴者の心を揺さぶる共感を獲得。また、若い世代のライフスタイルのモデルとしても憧れられているようです。

王道朝ドラ『あんぱん』も堅実な人気

 ここで天下の朝ドラ『あんぱん』(NHK)がランクイン! あんぱんまんの作者・やなせたかしとその妻・のぶを題材とし、ストーリーは良い意味で朝ドラの「王道」を存分に踏襲。多くの朝ドラファンを虜にしています。

 王道の朝ドラとはいえ、戦争や時代の流れによる困難を二人が乗り越えていく姿に視聴者はハラハラ。ドラマはまだ折り返し地点ですが、今から「あんぱんロス」を心配する声も。主演を務める今田美桜のキュートなビジュアルや、作中で見せる演技の幅にも注目が集まっています。

「15分とは思えないほど、見応えのある回が多い。俳優陣の演技も素晴らしく、何度も見返しています。毎日の楽しみになっているので、終わった時の喪失感が今から心配です」(主婦/62歳)

「時代のせいか、お互い好きなのになかなかくっつかない二人がいじらしい。今田美桜ちゃんが可愛すぎて、心の底から応援してしまう」(フリーランス/30歳)

「戦争パートは辛いが、強く生き抜いていく姿に感動する。豪ちゃんが戦死した回は朝から号泣した」(自由業/29歳)

北川景子の新境地『あなたを奪ったその日から』は賛否両論

 女優・北川景子の新たな一面が見られるとSNS上で大きな反響を呼んだ『あなたを奪ったその日から』(フジテレビ・関西テレビ系)にも票が集まりました。食品事故で子どもを失った母親・中越紘海(北川景子)が、事故を起こした男の3歳の娘を復讐として誘拐。自身の罪はやがて周囲を巻き込み……という、新感覚なサスペンスドラマ。

 作品の軸である「誘拐犯となってしまった母親」を演じる北川景子の血気迫るような芝居が大きな話題に。普段のクールビューティーな北川さんとのギャップが、視聴者の印象に強く残ったようです。最終回の放送時には世界トレンド1位を飾るなど、北川景子の代表作となる作品かもしれません。



「北川景子さんの演技が光っていました」(パート・年齢回答なし)「強引なシチュエーションはありましたがハラハラドキドキさせられたドラマでした。北川さんと一色さんの演技に引き込まれて、最終話は涙が止まりませんでした!」(会社員/55歳)

 好評なコメントがある一方で、今までにない設定や展開が強引すぎるという辛口な意見もちらほら。珍しい設定だったために、ストーリーのかみ合わなさや後味の悪さにネガティブな意見も見られました。

「いい風に終わらせているけど、ただ可哀想な最終回だった」(学生/25歳)「リアリティがなく、最初から最後までツッコミどころが多い」(公務員/45歳)

ママあるあるに共感!『対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜』

 多部未華子主演の『対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜』は、子育て世代の女性からの支持が集まりました。「育児あるある」を切り口鋭く、でもコミカルに描いています。



「子育てをしている身からしたら、リアルで等身大だった。母親だけでなく、結婚して子供産む予定がある人にも見てほしい」(31歳/主婦)

「子供の前では明るく振舞って、見えない所で悩んだり葛藤したりしている所が自分と重なった。しんどいシーンもあったが、いろいろ考えながら最後ましっかり見ました」(40代/記者)

『キャスター』『子宮恋愛』話題作の感想も一挙公開!

 放送前から話題を呼んだものや、確かな実力で視聴者を獲得した作品など、多彩なドラマが集結した2025年春ドラマ。上記で挙げた作品以外にも、魅力的なタイトルが勢揃いしています。ここからはその他の意見を一挙にご紹介します。

■『キャスター』(TBS系)

「ストーリーとしては面白かったが、やっぱり永野芽郁が気になった。相対的に阿部寛の安定感をすごく感じた」(28歳/接客業)

「最後に大きな謎が解ける展開がすっきりした。スキャンダルが無かったらもっと雑念なく見れたかも」(32歳/パート)



■『子宮恋愛』(読売テレビ系)

「ネットでバズっていたので見たが、とんでもない展開の連続で逆に面白かった」(30歳/フリーランス)

「ネタ枠だと思えば楽しめた。男にメロついたときに『ポチャン…』となるのが面白すぎた」(自由業/28歳)

■『イグナイト -法の無法者-』(TBS系)

「個人的には今季一番面白かった。見進めていくとピースがどんどん集まって、伏線回収が見事すぎてゾクゾクした」(看護師/40歳)

「後半につれて面白くなる。間宮祥太朗の演技が上手い」(公務員/45歳)

■『夫よ死んでくれないか』(テレビ東京系)

「復讐の仕方がぶっとんでいた。豪快な展開すぎて、シリアスなのに笑ってしまった」(看護師/40歳)

「最後に熊が出てきてどんでん返しとなるのだが、熊が作り物すぎた。終わり方が衝撃的だったが、私は好き」(28歳/接客業)



■『ダメマネ! -ダメなタレント、マネジメントします-』(日本テレビ系)

「川栄さんの演技は称賛されるべき素晴らしさだと思います」(64歳/自由業)

「キャストは豪華でしたが、中身があまり面白くなく3話まで見てやめました」(パート/60歳)

■『人事の人見』(フジテレビ系)

「令和のオフィスドラマって感じ。松田元太がよかった」(看護師/40歳)

「ストーリーに引かれなかった」(主婦/53歳)

今期は「ほのぼの日常系」が覇権。刺激の強い作品疲れか?

『波うららかに、めおと日和』や『続・続・最後から二番目の恋』などの日常を描く作品が上位にランクイン。寄せられた感想からも読み取れるように、今期は派手な展開のドラマではなく、日常の尊さを描くような作品が高評価な傾向が見られました。

「衝撃の展開」や「見たことのない設定」などハラハラする作品より、心穏やかな作品をゆっくり楽しみたいというドラマファンのニーズの表れでしょうか。

 夏ドラマも魅力的な作品が放送を開始。夏ドラマの傾向も気になるところです。

(コクハク編集部)

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一が社長「TOKIO-BA」に和牛巨額詐欺事件の跡地疑惑…東京ドーム2個分で廃墟化危機

  2. 2

    遠野なぎこさんか? 都内マンションで遺体見つかる 腐乱激しく身元確認のためDNA鑑定へ

  3. 3

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  4. 4

    ドジャース大谷翔平に「不正賭博騒動」飛び火の懸念…イッペイ事件から1年、米球界に再び衝撃走る

  5. 5

    “過労”のドジャース大谷翔平 ロバーツ監督に求められるのは「放任」ではなく「制止」

  1. 6

    酒豪は危険…遠野なぎこが医学教授に指摘された意外な病名

  2. 7

    今度は井ノ原快彦にジュニアへの“パワハラ疑惑”報道…旧ジャニタレが拭い切れないハラスメントイメージ

  3. 8

    TOKIO解散劇のウラでリーダー城島茂の「キナ臭い話」に再注目も真相は闇の中へ…

  4. 9

    近年の夏は地獄…ベテランプロキャディーが教える“酷暑ゴルフ”の完全対策

  5. 10

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去