萩本欽一〈28〉コント55号のネタ1800本が「ぜんぶアドリブ」になった事情
二朗さんの記憶力はすごいのよ
萩本「そう。お客さんは困った二郎さんを見て笑うのよ。どんな言葉を返すのか、それが55号の間(ま)、55号の笑い。二郎さんが、こう泳ぐようにもがくようにしてるのがおかしいんでね」
増田「たしかにそうですね(笑)」
萩本「そのうちに役を全然忘れてね。例えば客引きやってる二郎さんに『旅館の料理はいくつありますか?』って僕が聞くの。そうすると二郎さんが『うちは20種類あります』なんて言ってね。歩きながら『ええと、まずは何々』って舞台の端からずっとしゃべってても、6種類ぐらい言うとね、思いつかなくて袖ついちゃうわけだよ」
増田「そこでまずお客さんが笑いますよね(笑)」
萩本「それでUターンして帰ってくる。そこでこっちがなんとかしようと時間を稼いであげるの。そうするとまた6つぐらい言うんだけど、また袖に着いちゃう」
増田「そこでまた笑うと(笑)」


















