妻への愛がゆえ…大橋巨泉さん“パイプカット”決断秘話

公開日: 更新日:

「はっぱふみふみ」などの流行語に数々の遊びの哲学、セミリタイアと、時代の先頭を走った大橋巨泉さん(享年82)。実はパイプカットの先駆けでもあった。

 時は1972年1月。司会を務める「11PM」の冒頭、「ボクは子孫をつくらないことにしました」と当時37歳の巨泉さんは切り出し、視聴者の度肝を抜いた。本紙の連載「プレイバック芸能スキャンダル史」によると、〈その日のテーマは「現代の恐怖、人類は滅亡する!?」。公害をこのまま放っておけば30年後、日本人の3人に2人は死んでしまう。もし公害がなくなっても地球上の人口は70億に達して、未曽有の食糧難に陥る〉という特集である。

 巨泉さんの売りといえば遊び。競馬、マージャン、ゴルフ、ボウリング、釣りなどを番組で取り上げ人気を博していたが、こうしたお堅いテーマにも取り組んだ。そして宣言から間もなく、本当に手術を受けた。

「きっかけはこの前年の夏、番組取材を兼ね夫婦で訪れた北米で、人類を滅亡から救うには子どもをつくらない以外に方法はないという『ノー・バース(産まない)運動』に触発されたことでした。もともと14歳年下の寿々子夫人の心臓が強くなく、ピルを使い続けることに問題もあった。間違って中絶ということになったら、さらに体に負担がかかる。ならば、もっとも確実なパイプカットをするほかないというのが巨泉さんの結論でした」と、当時を知る芸能記者は日刊ゲンダイ本紙にコメントしている。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ヤクルト村上宗隆と巨人岡本和真 メジャーはどちらを高く評価する? 識者、米スカウトが占う「リアルな数字」

  2. 2

    大山悠輔が“巨人を蹴った”本当の理由…東京で新居探し説、阪神に抱くトラウマ、条件格差があっても残留のまさか

  3. 3

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  4. 4

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  5. 5

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  1. 6

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  2. 7

    豊作だった秋ドラマ!「続編」を期待したい6作 「ザ・トラベルナース」はドクターXに続く看板になる

  3. 8

    巨人・岡本和真の意中は名門ヤンキース…来オフのメジャー挑戦へ「1年残留代」込みの年俸大幅増

  4. 9

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  5. 10

    中山美穂さんが「愛し愛された」理由…和田アキ子、田原俊彦、芸能リポーターら数々証言