風俗にも受け入れ先なし 中高年「企画女優」の悲惨な末路

公開日: 更新日:

 残りの80%が「企画女優」。名前を必要としないエキストラ的な撮影を担います。今日は女子高生、明日は人妻……と属性を変えながら日当を稼ぐ。痴女、SM、レイプ、スカトロなどのハードジャンルも請け負います。出演料は3万~15万円ほど。比較的ルックスの良い「企画単体」はアパレル販売員、「企画」は飲食店アルバイトが多い。

 AV業界は10年以上前から売り上げ不振にあえいでいます。ネットの普及や若者の草食化、少子高齢化などでDVDが売れません。利益を出したいメーカーは女優のクオリティー引き上げを狙う。「企画」向けの撮影が「企画単体」に回る。仕事は高スペック女優に集中し、数年前から「企画」は生活さえおぼつきません。依頼ゼロの「企画」はゴロゴロいます。

 最も悲惨なのは中高年の「企画」。風俗に流れるとか、人手不足の介護現場で職を探すとかすればいいのですが、容貌も体力も劣る彼女たちの受け入れ先はありません。

 Kさん(65)という企画女優がいました。3・11でベッドメーキングの職を失い、「最後の手段」として応募上限が70歳だったAV女優に転身。振り出しは20万円ほどだった収入が15万円、10万円と減り、ついに依頼がなくなった。10日間飲まず食わず。公園で死に場所を探していたところを保護され、福祉頼みで生活しています。

 AV女優の格差は広がる一方。セーフティーネットとしては機能していません。

最新の芸能記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋