中村淳彦
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中村淳彦ノンフィクションライター

1972年、東京都生まれ。アダルト業界の実態に詳しく、AV女優や風俗嬢を1000人以上取材。一時期、介護施設の代表を務めた。代表シリーズに「名前のない女たち」。「崩壊する介護現場」「日本の風俗嬢」「ルポ中年童貞」など著書多数。

女優の8割は1本数万円…“駆け込み寺”にもならないAV業界

公開日:

 タレントの坂口杏里さん(26)のAVデビューが話題になりました。女優だった母親の坂口良子さん(享年57)が残した遺産をホスト遊びに費やし、借金に追われての決断でした。

 ANRIに改名して芸能人専門AVメーカーの「MUTEKI」に所属し、3本出演契約でギャラは1億円超え。大半が返済に回り、取り分は2000万円程度といわれていますが、こんな破格の待遇を受けられるのは杏里さんが有名人だから。AVはカネに困った女性の駆け込み寺のイメージがいまだ強いですが、フツーの女のコが脱いだくらいじゃ稼げません。志願者増による競争激化で買い手市場になっているからです。希望してもAV女優になれない女性が山ほどいます。

■毎年4000人以上が入れ替わる

 AV女優の大半がAV専門のモデルプロダクションに所属しています。頭数をザッと計算すると、現役女優が常時6000人。毎年4000人ほどが入れ替わります。女優の懐に入るギャラは、メーカーが支払う出演料の3~5割が相場。その中でOLレベルの生活費が稼げる女優は約3割、収入ゼロ女優が半数以上。全体の8割が1本数万円程度のギャラで仕事を請けています。腹をくくって裸になり、セックスを世間にさらしても、マトモな生活は送れません。人材の過剰供給で、女優のハイスペック化が進んでいるからです。

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