自費出版が反響 薪を燃やした灰はセシウム濃度200倍の恐怖
一冊の自費出版本が売れに売れている。初版3000部から3カ月で1万6000部まで増刷した「図説17都県放射能測定マップ+読み解き集」(みんなのデータサイト出版)だ。2011年3月11日の東京電力福島第1原発事故後、放射能汚染の実態を測定してきた市民グループ「みんなのデータサイト」が発行した。
「国がやらないなら、自分たちで測るしかない!」と、約4000人の市民ボランティアが、土壌を調査。青森県から静岡県まで17都県、約3400カ所で測定したデータを地図上にまとめたものだ。
本を手に取った人からは、「近所でも汚染がひどいことに驚いた」「知らないことばかり」などの感想が届く。中でも多いのが、森林汚染に関する声だという。
「最近ジビエを食べたばかり。ゾッとした」(会社員=53)、「家族でハイキングに行ったばかりなのに……」(主婦=38)、「キャンプが趣味。山菜や灰の汚染具合に衝撃を受けた」(会社員=40)といったものだ。
「みんなのデータサイト」事務局長の小山貴弓さんが言う。