【マグロのアラの漬け焼き】固い筋が溶けてトロットロに
本マグロやインドマグロの刺し身は、言わずと知れたごちそうだ。
ただし、食べるときにどうしても気になるのが筋の部分。脂の乗った腹身、つまりはトロの部分ほど、筋が強くて閉口する。
過日、魚屋で見つけた本マグロのアラも脂は乗っているものの、筋だらけ。とてもじゃないが、刺し身に使えそうもない部分ばかり集めたてんこ盛りがパック詰めされて270円。しかも「加熱用」ってシールが貼ってある。
かなりの量だし、漬け焼きにすれば当分、メシのおかずや酒のツマミに困らないと購入。自宅で醤油、酒、みりんに漬け込み、ジップロックで密封して冷蔵庫に放り込んでおいた。
醤油、酒、みりんの割合は1:1:1。これは肉でも魚でも、いくらの醤油漬けにも使える「黄金比」じゃないかと思っている。
それはともかく、翌日、漬け込んだ中落ちをフライパンで焼いてビックリ仰天! バツグンにうまいうえに、身はトロットロ。見事に筋が消えていたのだ。というか本当はあるのかもしれないが、筋っぽさをまったく感じなかった。
聞けば、マグロの筋はコラーゲンやタンパク質で、加熱すると溶けてしまうとか。焼いた残りを冷蔵庫で保存、冷めたものを晩酌のツマミにしても筋は感じず、トロトロだった。
味をしめて再びくだんの魚屋へ。本マグロはなかったが、メジマグロのアラが置いてあった。ひとパック370円。こちらは筋っぽい切り身に加えて、太い中骨の部分まで入っている。これだけの量があれば1週間はもつと思って漬け焼きに。
本マグロの子供だけに脂の乗りはいまひとつだったけれど、メシのおかずや酒のツマミとして十分、イケた。
(日刊ゲンダイ編集部)
【材料】
・マグロのアラ
・醤油…適量
・酒…適量
・みりん…適量
【作り方】
(1)醤油、酒、みりん(3つとも同量)を合わせたものに、マグロのアラ(写真①)を漬け込んで密閉、冷蔵庫で寝かせる。
(2)漬け込んだマグロ(写真②)を焦げ付かないように弱火で焼き、完全に火が通ったら出来上がり。お好みで青ネギや白髪ネギをあしらう。