(29)本連載の記事の訂正を求め、日本語学校の理事長から連日届くメール
仙台市内の日本語学校でベトナム人留学生に対して起きた問題について本連載で取り上げ始めて以降、同校の理事長から連日のように私と編集部にメールが届き続けている。その数は5月17日時点で7通に上る。
内容は記事へのクレームと、実名で学校を告発した元留学生のディエプさんに関するものが中心だ。
たとえば、5月9日(電子版は翌10日)の連載21回で、今年2月末までにディエプさんと学校の「トラブル」は解決していたと書いたことに対し、<解決したというのであれば、どのようなことが本人と学校側にあったのかをご教示ください>と求めている。あたかも、なかった「トラブル」をあったかのように書いてある、というのだ。
ディエプさんが直面した「トラブル」とは、言うまでもなく「賠償金」300万円の支払いと「保証金」30万円の返還問題だ。賠償金は支払うことなく、保証金も2月に学校から返還されたので、私は「トラブルは解決」と書いた。仮に学校が本当に「トラブルはなかった」と考えていようと、一方の当事者であるディエプさんにとっては人生が左右される大問題だったのは確かだ。