「家族全員、死ぬかも…」衝突炎上したJAL機 恐怖と混乱の5時間…乗り合わせた本紙社員が振り返る

公開日: 更新日:

「皆さん、頭を下げて!!!」

 すぐにキャビンアテンダント(CA)の叫び声が機内に響いた。筆者も他の乗客たちも頭を下げたが、すでに飛行機は完全に停止。瞬く間に焦げくさい臭いが充満してきた。「いまさら頭を下げても意味があるのか」という空気になり、多くの乗客が頭を上げて逃げる準備を始めた。

 それからはほとんどアナウンスは聞こえなくなった。「キャプテン! キャプテン!」とマイクに向かって叫ぶCA。しかし、もう機内放送は機能していなかった。炎はどんどん大きくなり、機内に煙が流れ込んできた。

「大丈夫です! 大丈夫です! 席を移動しないでください!」と呼びかける声に、「早く出して!」「扉を開けろ‼」などと叫ぶ乗客。しかし、意外にも混乱は広がらなかった。乗客たちはほとんどが冷静で、扉が開くのを自席で待っていた。

■脱出後も寒空の下で1時間「待機」

 扉が開くとすぐに、「荷物を持たないで外に出て!」と言われ、扉に近い順から次々に脱出シューターで滑り降りる。筆者も3歳の長男を抱えてシューターを滑り、機体から距離を置いた。少し離れたところで妻と9カ月の次男、義母、兄夫妻と合流。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  2. 2

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  3. 3

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  4. 4

    片山さつき財務相の居直り開催を逆手に…高市首相「大臣規範」見直しで“パーティー解禁”の支離滅裂

  5. 5

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  1. 6

    小林薫&玉置浩二による唯一無二のハーモニー

  2. 7

    森田望智は苦節15年の苦労人 “ワキ毛の女王”経てブレーク…アラサーで「朝ドラ女優」抜擢のワケ

  3. 8

    臨時国会きょう閉会…維新「改革のセンターピン」定数削減頓挫、連立の“絶対条件”総崩れで手柄ゼロ

  4. 9

    阪神・佐藤輝明をドジャースが「囲い込み」か…山本由伸や朗希と関係深い広告代理店の影も見え隠れ

  5. 10

    阪神・才木浩人が今オフメジャー行きに球団「NO」で…佐藤輝明の来オフ米挑戦に大きな暗雲