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沢野ひとしイラストレーター・エッセイスト・絵本作家

イラストレーター、エッセイスト、絵本作家。1944年、愛知県生まれ。児童書出版社勤務を経て、書評誌「本の雑誌」創刊時の76年から表紙と本文イラストを担当。第22回講談社出版文化賞さしえ賞受賞。著書に「ジジイの片づけ」「人生のことはすべて山に学んだ」ほか多数。

メロディーが物悲しい藤山一郎の「長崎の鐘」を学校の帰りに合唱しながらよく歌っていた

公開日: 更新日:
イラスト・沢野ひとし

 小学生のとき、JR中央線東中野駅の近くに住んでいた。学校は早稲田通りを渡った、上高田の昭和小学校(現白桜小)であった。

 学校の周りは明治・大正時代に、都心の下町から移転してきた寺院が固まっていた。この地域は「中野の寺町」と呼ばれ、近くに火葬場もあり、通りすぎる黒い霊柩車… 

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