セミが怖くて外出不能に…“たかが虫”と笑えない 専門医が語る「特定恐怖症」の正体
夏の風物詩のひとつである「セミ」。鳴き声が聞こえると本格的な暑さの到来を実感するが、それに恐怖を覚える人も存在する。通称「セミ恐怖症」と言われ、なかには外出もままならないほど重度のケースもある。この悩みを抱える人は意外と多く、ネットの掲示板やSNSでは同様の症状を持つ人の投稿で盛り上がっている。
周囲からは「たかが虫」と片付けられてしまうが、当事者にとっては笑い事ではないようだ。その対処法を神谷町カリスメンタルクリニックの松澤美愛院長に聞いた。
■高所恐怖症と同じ「特定恐怖症」の一種
「セミ恐怖症という言葉は正式な医学用語ではありません。特定の対象に対して著しい恐怖と不安が生じる『特定恐怖症』という概念があり、その一種に分類されます。高所や閉所、特定の動物や昆虫、注射などに対する恐怖と同じカテゴリー含まれます」(神谷町カリスメンタルクリニック松澤美愛院長、以下同)
恐怖症が発症する原因とは。
「一概には言えず、複数の要因が絡み合って発症するとされています。ただし人それぞれの過去の体験が関係していることが多い。例えば幼い頃に襲われたとか、怖い映画を見たといった恐怖体験が影響するケース。本人が覚えていなくても、何らかの嫌な思いをした経験が根底にあると考えられます」
ただし、嫌いや苦手という感情が即ち「恐怖症」というわけではない。
「冷や汗、動悸、めまい、過呼吸、手の震えといったパニック障害のような身体症状が出てしまう場合や、外出が不可能になるなど生活に支障が出る場合、または自分でも過剰だと感じるぐらいの反応をしてしまう際は恐怖症と考えていいでしょう」

















