年金生活者を悩ませる墓問題 維持費も「墓じまい」の費用も払えない人はどうすればいいのか?
【第8回・前編】墓の維持費が払えないIさんの場合
「人生100年時代のロールモデルがいない」――退職後のサラリーマンが迷走している。キャリア、居場所はリセットされ、年金不安時代は資産形成も「自己責任」。「人手不足」の号令の下、今日もシニアは働き続ける。『副業おじさん』『過労シニア』のルポライター・若月澪子が、奮闘し続ける令和シニアの素顔を追う。
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暑い夏だ。暑くて溶けそうな夏だ。こんな真夏でも、肉体労働をしなければならないシニアがいる。低年金のシニアである。
「暑いですよ。大変ですよ。でも散々きついことをやってきたし、これくらいは平気ですよ」
こう話すのは、40代から派遣労働者として働いてきた、都内在住のIさん(66)。Iさんは現在、派遣会社を通じてパソコンや周辺機器の修理を扱う倉庫で、機械やコードのクリーニング作業をしている。
出勤は週5日のフルタイム労働。時給は最低賃金。月15万円程度の収入と、年金月9万円程度を受給しながら一人で生活している。しかしIさんには消費者金融からの借り入れもあり、いつもお金に困っている。
そんなフトコロの寒いIさんの台所事情をさらに脅かす問題が、今持ち上がっていた。Iさんの両親が眠る墓の問題である。
















