横須賀「大衆酒場ぎんじ」では黄色い声の女子を店がたしなめ…こういうのがいい

公開日: 更新日:

 横須賀の街を歩いていて感じるのは外国人観光客の少なさだ。

 歩いている外国人のほとんどは米軍関係の兵隊さんばかり。普段着でもヘアスタイルを見ればわかる。どうやら東京方面からの外国人観光客のほとんどは北鎌倉で下車するようだ。

 横須賀は確かに米軍基地くらいしかなく、日本でアメリカっぽい雰囲気が味わえるというだけで取り立てて見るべきものがあるわけではない(失礼!)。

 が、我々、昭和還暦世代にとっては忘れられない街なのだ。なぜなら「横須賀ストーリー」の歌詞とメロディーが心に刻まれているから。ああ、百恵ちゃん……。そんな思い出の街を一軒だけで後にするわけにはいかない。中央酒場がある駅前の路地には他に4、5軒の渋い居酒屋が軒を連ねている。目的の店が開くまで、そこで時間をつぶすとしよう。

 いい感じに下地ができて、時間もちょうどいいので目的の名店「ぎんじ」(写真)へ。初めての店。路地の奥にある古い木造の店の前にはすでに5、6人が並んでいる。暖簾がかけられ店内へ。

 なるほど。こいつは渋い。左側に10人ほどのL字カウンターと、右の木枠のガラス窓の横にテーブルが4つほど。アタシは燗つけ用の銅壺の前に陣取る。カウンター内は昔の日本家屋にありそうな広い厨房。奥には座敷が……。すると「うわ~、田舎のおばあちゃんちみたい」。黄色い声が響いた。テーブル客の女子だ。すかさず「お静かにお願いします」。優しい声だが、有無を言わせぬ口調でたしなめられた。注意したのはアタシの目の前にいた店主らしき女性。こういうのがいい。

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    悠仁さまは東大農学部第1次選考合格者の中にいるのか? 筑波大を受験した様子は確認されず…

  3. 3

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁

  4. 4

    政府のマイナ保険証強行に反旗! 原告団事務局長が明かす「対応義務化訴訟」に踏み切った医療現場の実態

  5. 5

    悠仁さまは学習院ではなぜダメだった?大学進学で疲弊する宮内庁職員「もうやめたい」と悲鳴

  1. 6

    悠仁さまの筑波大付属高での成績は? 進学塾に寄せられた情報を総合すると…

  2. 7

    悠仁さまの進学先に最適なのは東大ではなくやっぱり筑波大!キャンパス内の学生宿舎は安全性も高め

  3. 8

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  4. 9

    斎藤元彦知事は“無双”から絶体絶命に…公選法違反疑惑で刑事告発した上脇教授と郷原弁護士に聞いた

  5. 10

    “異例の成績”報道の悠仁さまに東大の「共通テスト重視」が与える影響は?

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    立花孝志氏はパチプロ時代の正義感どこへ…兵庫県知事選を巡る公選法違反疑惑で“キワモノ”扱い

  2. 2

    タラレバ吉高の髪型人気で…“永野ヘア女子”急増の珍現象

  3. 3

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 4

    中山美穂さんの死を悼む声続々…ワインをこよなく愛し培われた“酒人脈” 隣席パーティーに“飛び入り参加”も

  5. 5

    《#兵庫県恥ずかしい》斎藤元彦知事を巡り地方議員らが出しゃばり…本人不在の"暴走"に県民うんざり

  1. 6

    シーズン中“2度目の現役ドラフト”実施に現実味…トライアウトは形骸化し今年限りで廃止案

  2. 7

    兵庫県・斎藤元彦知事を待つ12.25百条委…「パー券押し売り」疑惑と「情報漏洩」問題でいよいよ窮地に

  3. 8

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 9

    大量にスタッフ辞め…長渕剛「10万人富士山ライブ」の後始末

  5. 10

    立花孝志氏の立件あるか?兵庫県知事選での斎藤元彦氏応援は「公選法違反の恐れアリ」と総務相答弁