恵比寿「めし処こづち」で隣のオニイチャンに対抗して、肉豆腐卵かけご飯に赤星をグビ~

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 前回は恵比寿駅西口周辺の昭和的エリアを歩いたが、東口にも似た雰囲気の場所が残っている。

 東口向かいの雑居ビルの1階には昔からの鮮魚店があり、その横のえびすストアは昭和35年から続くド昭和な商店街だ。

 ひと頃、くしの歯が欠けるように昔からの店の閉店が続いたが、最近は若い店主たちのしゃれた店が並び人気のエリアになっている。そのえびすストアを抜けて恵比寿通りを渡ると今回の目的店「めし処こづち」がある。

 昭和32年創業。まさにド昭和な食堂だ。アタシは例によって昼時を避け、午後2時前にお邪魔した。こづちは午前10時半から午後6時まで通し営業。ありがたい。20年ぶりのこづちはL字カウンターも厨房も昔のまま。カウンターの角に陣取り、まずはサッポロ赤星大瓶(750円)と肉豆腐(400円)。

 昼時は近所のサラリーマンでいっぱいだが、この時間になると意外と若い客が多いことに気が付く。それも今どきのカジュアルな服装のオニイチャンたちだ。そこは下町の食堂とちょいと違う恵比寿っぽい風景だ。そんな彼らが大盛りライスにレバニラ炒めや、ご飯と味噌汁に焼きそばという驚くべき焼きそばセットをもりもりやっている姿を見ると、令和も捨てたものじゃないとなぜかうれしくなる還暦男であります。

 こづちは品数が多く、アタシも店に入るまで何を頼もうか悩んでいた。ビールに定食じゃ芸がない。そこで思いついたのが先ほどの組み合わせだ。すると隣に黒いキャップの団塊ジュニアっぽいオニイチャンがどっかと座り、ビールと肉豆腐を頼んだ。お、やるねえ。アタシと同じタイプだ。トシもスタイルも違うけど、昔からのマブダチみたいに思えてくる。アタシは熱々の肉豆腐を頬張りキンキンの赤星をグビリ。サイコ~! そこにポテサラ(300円)を追加し、ソースをかける。正統的ポテサラ昭和食いだ。フフフ驚いたか。隣のオニイチャンにライバル意識を燃やすアホな還暦男。

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