(43)群馬藤岡のうま酒探訪
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蔵で説明を受けながらも、予習したばかりの酒のほかに、酵母の異なるバージョンを試させてもらった。その酒も、抜群だった。
生産量は決して多くはないが、あの頃、松原さんは、10月から6月まで蔵に張り付いて酒造りに取り組んでいた。2時間くらい取材したからといって何がわかるわけでもない。まして、私は酒の利き方もよく知らないし、そもそも酒を識別する舌も鼻も持っていない。そんな私でも、1年のうち8カ月を蔵に籠るようにして酒と向き合う生活を想像した。
その想いを胸に、「流輝」を飲ませてくれる近くの酒場へ行った。お世話になっていた編集者と一緒に3種類の「流輝」を飲みながら、ミズダコの刺身や夏野菜の天ぷらなどをつまんだ。酒が、なにしろ、うまい。藤岡から帰京するのに、何時まで飲んでいていいのか。そんなことが気になるくらいまで、しっかり飲んだ。

















