(46)蕎麦屋からバーへ
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それから玉子焼き。やや甘めなところが特徴で、出汁の香り一辺倒の出汁巻き玉子とは趣が異なる。お銚子は、2本、3本と空になっていく。夕刻からの酒が勢いよく進むときというのは、楽しいものだ。分厚く、食感も確かな焼き海苔がまた、菊正宗に合う。
もり蕎麦を1枚たぐる間も、またお銚子を追加して、都合6本。ひとり3本ずつを実にスムーズに飲み切って、店を出た。
TBSのビルなど眺めながら駅の階段を降り、地下鉄に乗る。ものの15分で代々木上原に着いた。私にとっては行きつけだが、客人にとっては初めての店だ。この店の入り口には、わかりやすい看板がないから、客人はなんという店に入ったか、わからなかった。
そこで、酒を注文し、客人もよく知る関西の著名なバーテンダーの話題などを挟みながら、さりげなく店名を出すと、客人は、ええ? ここがそうなんですかと、しばし絶句した。

















