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松本泰「まつもと米穀」社長

1973年京都府生まれ。同志社大を卒業し、リクルート社などを経て、2005年、祖父の代から続く「まつもと米穀」の3代目社長に就任。コメ不足の影響で2025年3月に一時閉店していたが、同年9月2日から営業を再開。

(1)高騰から暴落へ…もはや持続可能な米作ではない

公開日: 更新日:

 いま、コメの生産・流通現場では異変が起きている。米価急落で大幅な収入減を懸念する農家、急激な相場の変動に疲弊する流通業者。このままでは、コメ業界が崩壊する--。京都府舞鶴市の創業90年の老舗米屋「まつもと米穀」社長の松本泰氏が警鐘を鳴らす。

  ◇  ◇  ◇

 近畿地方に梅雨明けが発表された7月上旬、上がり続ける平均気温に反比例するように、コメの店頭小売価格は急落していた。

 当店がシャッターを閉めた昨年春ごろ、どの店も売り場の花形はコメだった。それまでの常識では考えられないほど高騰したコメに、それでも顧客は群がった--。

 あの光景が遠い昔のように感じるいま、スーパー店内にうずたかく積まれたコメには「特売」の赤文字が躍る。往時の半値ほどに下がったコメの前を顧客たちが素通りする中、私の心には不安が育っていた。

 米価は下がった。しかし、一件落着では決してない。日本のコメ作りは、どこへ向かうのか。次なるコメ騒動へのカウントダウンは、もう始まっている。

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