いまや殺人事件の5割超 「親族殺し」なぜ増加している?
■刑期は何年?
一方で、親族殺しの罪が軽くなったのも関係しそうだ。1995年の刑法改正で、死刑、無期懲役刑のみの加重罪だった尊属殺人罪(未遂なども含む)が一般殺人と同様に見直された。
「被害者の暴力に耐えかねてなどの理由があるわけでもなく、自己のわがままで親兄弟を殺害している人間は多い。それなのに親殺しは、1人殺害して刑期は10年程度です。20歳で親を殺しても、30歳前後で刑期を終えるのが現状。残念ながら、親殺しという事の重大さを感じるどころか、『煩わしいやつがいなくなった』としか思わない子どももいるでしょうね」(山口宏弁護士)
我が子に対しても、腫れ物に触るように接しなくてはならない時代か。