参院和歌山は候補者乱立でグチャグチャ…勝敗を決めるのは“パンダロス”か、維新スキャンダルか?
和歌山県が「パンダ王国」の看板を渋々下ろした。白浜町のレジャー施設「アドベンチャーワールド」で飼育されていた雌のジャイアントパンダ全4頭が28日、離日。中国・四川省の繁殖研究施設へ向かう。一般公開最終日だった27日は、3000人超が来園。別れを惜しんだ。痛感するのは、裏金事件で引退した自民党の二階俊博元幹事長の影響力低下。政界随一の親中派で、パンダ誘致に尽力した。パンダロスが参院選(7月3日公示、20日投開票)に影響する可能性がある。
昨秋の総選挙の遺恨を引きずる和歌山選挙区(改選数1)は、保守分裂と野党系候補の乱立が重なり、グチャグチャだ。衆院選では「総理を目指す」と公言する旧安倍派の世耕弘成元経産相が鞍替えに成功。裏金で離党を強いられたのをいいことに無所属で立ち、党公認を得た二階後継の三男・伸康氏を制した。行き場を失った伸康は参院選にシフト。党公認争いで敗れた世耕子飼いの前有田市長の望月良男氏は、無所属で出馬する予定だ。
展開次第で野党が漁夫の利を狙えるはずだが、そうはいきそうにない。
「当初は立憲と維新が公認候補を擁立。維新が求めた予備選実施による候補者一本化は実現しなかったものの、立憲は裏金事件が直撃する岐阜(改選数1)とのバーターで候補を降ろした。しかし、維新の候補はトンデモない人物で、立憲の県連は〈応援しない〉とカンカンです」(県政関係者)