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加害者は男性7割 妻を殺める夫の「介護殺人」なぜ減らない

 安倍政権は1億総活躍社会の大風呂敷を広げているが、老後は暗いようだ。先日は、認知症の妻(77)の介護を苦にした夫(83)が妻を殺害。殺人容疑で逮捕された夫は留置場で食事をほとんど取らず、搬送先の病院でも食事を拒み死亡したという。このところ、介護をめぐる無理心中や殺人事件が相次いでいる。日本福祉大の湯原悦子准教授(司法福祉論)の調査によると、加害者の7割が男性だった。介護のつらさは男女で変わらないはずなのに、この違いはなぜか。

「全国介護者支援協議会」理事長の上原喜光氏が言う。

「介護に苦しんで事件を起こしているのは団塊の世代より上、70歳以上です。その世代の男性は戦後復興を担い、国のために頑張った。営業でも製造業でも、とにかく一生懸命で完璧にこなすことが美徳とされた時代です。そういう意識が心身に深く刻み込まれているため、妻の介護にも完璧を追求する傾向が強い。しかし、特に認知症の介護で、完璧主義は長続きしません。それでも、愚痴を言えず、ひとりで問題を背負い込んでしまい、あるとき、暴発するように事件を起こすのです」

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