小林節氏が真意を語る 「残された選択肢は第3の旗のみ」

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 違憲の安保法による立憲主義の破壊は許さない――。野党共闘による安倍政権打倒を最前線で訴えてきた憲法学者の小林節氏が、政治団体(国民怒りの声)を立ち上げ、参院選に自ら出馬する。比例区でのオリーブの木構想が頓挫し、やむにやまれぬ決断だというが、その真意は。そして勝算はあるのか。直撃して聞いた。

■野党で縄張り争いしている暇はない

――9日に記者発表し、19日にようやく事務所開設だそうですね。政治団体設立、そして参院選出馬について周囲の反応は?

「頑張って下さい」と言われます。反応は非常にいいですね。携帯電話のショートメールは「よくやった」「支援する」というメッセージで、すぐいっぱいになってしまいます。立候補を表明する前は「けなげな論客」だったのが、立候補したら「なんだ結局、政治家になりたかったのか」と思われ、周囲の視線が厳しくなると覚悟していましたが、厳しさは感じません。最後まで出馬に反対していた家内は、発表前夜、「あなたにも参政権という人権があったわね」と、非常に消極的にですが同意してくれました。

――懸念の声もありますか? 民進党など一部野党からは早速、反発が出ています。

「野党共闘を乱すな」という批判が来ています。しかし、とんでもない誤解です。我々は選挙区には候補者を立てません。比例区だけです。それに、そもそも1人区の共闘は私が仕掛けたもの。2年前から各党を説得してきた結果です。共産党が国民連合政府構想を発表する直前に、幹部から「(共闘を)決めました」と報告を受けたほどです。候補者一本化でも、人脈をつないで調整に関わりました。そんな私が野党の共闘を壊すはずがないし、壊れてもいない。

――目指したのは、統一名簿方式で比例代表を戦う「オリーブの木」でした。

 共産党抜きでオリーブの木をつくろうとしたことを批判する人もいましたが、共産党には最初にお話しし、「党名選挙に徹しているからオリーブの木はやりにくい」と断られました。オリーブの木構想なら野党の死に票を合算するだけでも議席が増えることは過去の統計で明らかです。社民党と生活の党は賛同してくれましたが、最大野党の民進党が常任幹事会で拒否を決めてしまった。

――つまり、オリーブの木がうまくいかず、仕方なく政治団体を旗揚げした。

 参院選は刻々と迫っているんです。何とかしないと安倍政治の暴走が続いてしまう。大事なことは、おおさか維新も含めた改憲勢力で3分の2議席を取らせないこと。一番望ましいのは衆参ねじれ現象を引き起こすことです。この2、3年、講演などで全国を3周ほど回りました。安倍政権は乱暴だからイヤだという意見はものすごく多い。しかし一方で、民主党政権の失敗が今も許せず、民進党に対する嫌悪感も強い。「あれは、自民党族議員と役人がしたことの後始末を慣れない民主党が短期でやって、役人に裏切られて失敗したのであって、民主党のせいじゃない」と弁護しても、民進党への嫌悪はなかなか消えません。

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