駐英公使ファミリーまで亡命 北朝鮮消滅のカウントダウン
北朝鮮のエリートがまた国を捨てた。海外展開する北朝鮮レストラン従業員の大量逃亡や、数学オリンピックに出場した秀才学生の韓国総領事館駆け込み。軍総政治局で金正恩朝鮮労働党委員長の資金管理を担っていた将官クラスの脱北も取り沙汰されているが、今回の人物はケタ違いだ。逃げ出したのは駐英副大使(公使)で、5月に新体制を発足させた金正恩の足元を揺さぶりかねない。
英国駐在10年の副大使は7月に妻や子どもと蒸発。韓国に亡命した。
今年に入り、脱北者が急増している。金正恩が権力を握った2012年以降、人民への監視を強化。金正日時代と比べて経済状況が好転したこともあって、脱北者は半減した。それが、相次ぐ核実験などで経済制裁を食らうと、加速度的に景気が悪化。国内外への締め付けを強めるほど脱北者が増え、今年上半期は前年比約22%増に膨れ上がり、7月末までに815人が逃げ出している。