小林節
著者のコラム一覧
小林節慶応大名誉教授

1949年生まれ。都立新宿高を経て慶大法学部卒。法学博士、弁護士。米ハーバード大法科大学院のロ客員研究員などを経て慶大教授。現在は名誉教授。「朝まで生テレビ!」などに出演。憲法、英米法の論客として知られる。14年の安保関連法制の国会審議の際、衆院憲法調査査会で「集団的自衛権の行使は違憲」と発言し、その後の国民的な反対運動の象徴的存在となる。「白熱講義! 日本国憲法改正」など著書多数。新著は竹田恒泰氏との共著「憲法の真髄」(ベスト新著)

法外な東京五輪開会式の時間短縮の「違約金」

公開日: 更新日:

 報道によれば、東京五輪・パラリンピック組織委員会の森喜朗会長が、6日、コロナ禍の影響で来年に延期された大会で目指す「簡素化」について、「開会式の時間短縮は『放映権契約』の観点から難しい。IOCとテレビ局間の契約があり、IOCは『絶対に駄目だ』と言っている。時間が減ると違約金を取られるので、お金がかかってしまう」と語ったとのことである。

 しかし、契約にかかわる法律論で言うならば、今回の事例は、歴史的な自然災害(つまり天変地異の類い)で、もとより予測不可能であった最大級の「事情変更」として、契約内容の変更を要求できる場合であろう。

 古来、「法は常識の最低限である」と言われているが、常識的に考えて、「絶対に駄目だ」などと言う前に減額交渉をすることがまず先であろう。

 コロナ禍の拡大防止は、誰もが否定できない世界共通の大義である。それには全人類の命運がかかっており、現に世界中で危険を分かち合っている時に、一テレビネットワークの「得べかりし利益」(取りそびれる利益)の保障だけは不変だと考える「石頭」は、老練な政治家の発想ではない。

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