保阪正康
著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

陸海軍と右翼団体に支援された松岡洋右を警戒したグルー駐日米大使

公開日: 更新日:
ヒトラーに直接会って感銘を受けた松岡洋右はドイツの勝利は疑いないと信じた(アドルフ・ヒトラー=右とベニート・ムッソリーニ)/(C)World History Archive/ニューズコム/共同通信イメージズ

 松岡洋右という人物は特異な性格の持ち主であった。ベルリン、ローマ、モスクワを訪問して、枢軸体制の2人の指導者に会い、さらにはドイツと不可侵条約を結んでいる社会主義陣営の指導者に会い、国際社会がどのような形で、どういう指導者によって動いているかを確かめた。自分もこういう指導者に列…

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