著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

アメリカに読まれていた日本の動き 「そのあとは戦争である」と電報は伝えていた

公開日: 更新日:
ルーズベルト米大統領との会談に向かう来栖三郎大使(右)と野村吉三郎駐米大使(左)、中央はハル米国務長官(1941年11月17日、ワシントンのホワイトハウス)/(C)共同通信社

 日米間のだまし合いが具体的になったのは、昭和16(1941)年11月20日からと言っていいだろう。この日からほぼ1週間は、お互いに腹の探り合いに終始していくことになった。むろんその結果は見えていて、日本の手の内は全てアメリカに読まれているのだから、日本はいいようにあしらわれてい…

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