著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

あらゆるテロに狙われ、生き延びた「大久保利通の次男」の謎

公開日: 更新日:
五・一五事件。難を免れ、犬養毅首相を弔問する牧野伸顕内府(手前左、1932=昭和7=年5月15日、日本電報通信社撮影)

 明治11(1878)年にテロによって惨殺された大久保利通の次男に牧野伸顕という人物がいました。

 牧野と名乗っているのは牧野家に養子に入っていたからです。牧野伸顕は優秀な人物で、大正時代から昭和にかけて宮中に入り、天皇の側近になります。外交官としてロンドンでの生活を体験す…

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