著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

シリーズ「憲法と日本人」(40)戦前から戦後へ時代に翻弄された憲法学者──軍人政治家・辻政信が中村哲に迫った「踏み絵」

公開日: 更新日:
二つの憲法下を生きた昭和天皇。日本国憲法公布記念祝賀都民大会で群衆に応える天皇、皇后(1946=昭和21=年11月3日、皇居前広場)/(C)共同通信社

 まず辻政信は、中村哲に対して、「あなたは台湾の大学で憲法の講義をしていたが、旧憲法はあなたの学者的良心に一致したという考えのもとで講義をなさったのですか」とただしている。この質問は当時(昭和31年ごろ)の世相を理解している者にとっては、すぐにいろいろなことが見えてくる。もっとも… 

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