佐々木朗希はロッテ時代、CS登板に後ろ向きだった 首脳陣の説得で渋々先発した背景

公開日: 更新日:

2024年10月の記事①を再掲載

 佐々木朗希が不甲斐ない投球を見せるたび、SNS上では辛辣な声が吹き荒れる。高卒3年目に1試合19奪三振の日本記録、史上最年少の20歳5か月で完全試合を達成するなど投手として圧倒的なポテンシャルを持ちながら、なぜここまで叩かれるようになったのか。

 その背景には、ファンから「ゴネ得」とも揶揄された米挑戦騒動がある。23年オフに大きな物議を醸した古巣ロッテとの泥沼交渉劇、24年シーズンの不完全燃焼、そしてタンパリング疑惑まで取り沙汰されたドジャース入り──。日本球界最後の1年に何があったのか。当時の記事で振り返る。年齢、肩書は当時のまま。

  ◇  ◇  ◇

「佐々木朗希(22)には開幕投手とか、任せたことがなかったので、責任を与えるのもいいかなと思いました」

 CSファーストステージ第1戦を翌日に控えた11日、ロッテの吉井監督は佐々木を初戦の先発に起用する理由についてこう言った。佐々木は昨年もCSの開幕投手を務めた。しかし、「責任」は与えられなかった。先発して3イニングをピシャリと抑えると、お役御免となったからだ。

「夏場に左脇腹を痛めて2カ月弱離脱。復帰3戦目となるソフトバンク戦の直前、発熱で登板を回避した。ところが、熱は下がっても、本人はCSでの登板に後ろ向きだった。首脳陣が説得して渋々、先発した経緯があるのです。佐々木はかねて球団にポスティングシステムによるメジャー挑戦を直訴、昨オフは本気で海を渡るつもりだったといわれるだけに、無理はしたくなかったのでしょう」(ロッテOB)

 ところが、今回の佐々木は投げる気満々だ。チームのCS進出を決めた1日の楽天戦は5安打1失点で一昨年以来の完投勝利。試合後のお立ち台では「CSは3位からですけど、日本シリーズに行って、日本一になれるように頑張ります」と話した。スタンドのファンの前で「日本一を目指す」と公言したのだ。

 そして、CS初戦の先発。今回は「責任」を与えてもらった。

 今年8月、米紙「USAトゥデー」(電子版)は、佐々木のメジャー挑戦が来季以降になる可能性が高いと報じた。

「今年の冬、ポスティングでメジャー挑戦することが確実視されていたが、心境に変化があり、来季も日本にとどまる可能性がある。複数の球団幹部が話した」といった内容だ。

 さるメジャー関係者によれば、「一部の代理人も佐々木の今オフのメジャー挑戦は不透明になったと言っている」そうだ。

 佐々木がメジャー挑戦を1年先送りしたとすれば、なるほど後先考えずにエンジンをふかすこともできる。

「佐々木はプロ5年目ながら、シーズンを通してローテーションを守った経験がない。今季は初めて2ケタ勝利(10勝5敗)をマークするも、2度離脱している。160キロ右腕として米球界の注目度が高い選手にしては、チームへの貢献度は低い。長い目で見て大切に育ててもらった球団に、後ろ足で砂をかけるようなマネはさすがにできないのではないか。今回のCSにかける気持ちはこれまで以上に強いと思う」とは前出のOBだが……。

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