「自分は知らない」と認められる謙虚さは最強の武器になる
「自分は間違っているかもしれない」と認める態度、つまり知的謙虚さがあると、思い込みや陰謀論にハマりづらく、学びを促す可能性を高めるというペンシルベニア大学のポーターらの研究(2022年)があります。
この研究は、世界中で行われた「知的謙虚さ」に関する数多くの実験や研究を集めて分析したものなのですが、ここでいう「知的謙虚さ」とは、「自分の知識には限界がある」「自分の考えは間違っているかもしれない」と素直に認められる能力のことを意味しています。
人間は、本当はよく分かっていないのに「自分は知っている」と勘違いしやすい傾向があります。たとえばある実験で、「チャック(ジッパー)の仕組み」や「ヘリコプターの飛び方」について、最初は「知っている」と自信満々だった人でも、「では、どうやって動くのか詳しく説明してください」と言われるとまったく説明できなかったといい、そこで初めて自分の知識のなさに気づくことが分かっています。
一方で、自分の間違いや知識の限界を認められる人には、素晴らしいメリットがあることも多くの実験で証明されています。一例を挙げるなら、教師からの間違いの指摘を素直に受け入れられるため、成績が高くなる傾向がある。自分と違う意見を持つ人を頭ごなしに否定せず、相手の考えに耳を傾けられるため、意見が対立する相手とも仲良くなれる。自分の思い込みを疑って情報をしっかり確認するようになり、フェイクニュースを見抜きやすくなる--などです。


















