“世界ランク1位”の座を捨てて甲子園へ 享栄・上江滝拓未「将来はプロかバスの運転手」

公開日: 更新日:

 享栄の右サイドハンド・上江滝拓未(3年)は、今大会で最もユニークな経歴を持つ投手かもしれない。

 昨秋はベンチ外だったが、今春に急成長。春の県・東海大会では22回3分の2を投げてわずか1失点。愛知大会でもチーム最多の25回3分の2を任され、2失点に抑えた。決勝では愛工大名電を相手に1失点完投。31年ぶりとなる甲子園出場の立役者となった。

 履正社との初戦は五回からリリーフ登板、4回3分の1を5安打3失点(自責2)、2奪三振、無四球だった。

 そんな右腕は、とてつもないものを捨てて野球と向き合う道を選んでいた。

「『Call of Duty(CoD)』というゲームで世界ランク1位を取ったんです。小・中学生のころはコロナ禍。起きている時間のほとんどをゲームに費やしていました」とは本人。この「CoD」は世界の数千万人が競うシューティングゲームだ。

 当時、野球ではまったく目立たない存在だった。進学先もなかなか決まらず、享栄に「拾ってもらうような形」で入学。すぐにではなかったが、やがてゲームを封印した。コントローラーを白球に握り替え、野球に没頭。大藤監督も驚く成長曲線を描き、甲子園のマウンドまで駆け上がった。

 卒業後は大学へ進学する予定だ。

「大学でも野球を頑張って、プロを目指したいです。もし厳しかったら、バスの運転手になりたい。電車より、バスです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 野球のアクセスランキング

  1. 1

    2026年夏の甲子園は「不作」を通り越して“凶作”…プロスカウトが指摘する異変の原因

  2. 2

    ヤンキースの「横浜・織田翔希獲得プラン」をスッパ抜く! キーマンに挙がる“日本人実業家”の名前

  3. 3

    夏の甲子園投手 プロ注目の4人をスカウト「ガチ評価」最注目の横浜・織田翔希には“意見”割れる

  4. 4

    佐藤輝明の「メジャー移籍強行突破」に現実味…“阪神残留説”も「折れるつもりはない」の声

  5. 5

    有望高校球児の進路事情に異変! 青学大は「ドラフト指名と同等の価値」「明大より上」とプロスカウト

  1. 6

    佐藤輝明「三冠王」なら年俸いくら? メジャー流出阻止へ阪神が用意する破格の条件

  2. 7

    沖縄尚学・末吉良丞は「TJ手術見込み」でもドラフト指名されるのか…プロ入り断念、大学進学のウワサも噴出

  3. 8

    日本ハム清宮幸太郎は「代打打率.625」 スタメン落ちに文句タラタラでも新庄監督の思うツボ

  4. 9

    日本ハム新庄監督に「自分に甘く他人に厳しい」の特大ブーメラン! “お気持ち表明”も非難轟々

  5. 10

    新庄監督にガッカリ…敗戦後の「看過できない発言」に、日本ハム低迷の一因がわかる気がした

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    北島三郎(3)「北島ファミリー」の長女・原田悠里が語る御大

  2. 2

    バナナマン日村が簡単に復帰できそうにない「もう1つの理由」…レギュラー11本抱える人気者のジレンマ

  3. 3

    「マクドは健康保険と年金に加入できてよかった」 シニアが働き続けるために必要なこととは?

  4. 4

    東京・蒲田の2駅結ぶ蒲蒲線、大田区と地元を取材して分かった実現のハードルと地元の思い

  5. 5

    NHK夏の音楽特番「うたであえたら」は北川景子のMCが見事 カオスと化した近年の紅白はお手本に

  1. 6

    菊池風磨はジャニー喜多川氏の“推薦”もあって慶大総合政策学部に進学 仕事の合間に1日10時間の猛勉強

  2. 7

    KDDIが楽天モバイルへの「ローミング」終了でライバルの“品質低下”を狙い撃つ

  3. 8

    豊昇龍が長期離脱で大の里までピンチ! “ひとり横綱”の重圧で「共倒れ」にならないか

  4. 9

    徳川光圀(1)水戸黄門は全国漫遊などしていない 主に出かけたのは江戸と領地の往復

  5. 10

    永野芽郁がキャバ嬢で「復帰」もM!LKファンやきもき…共演するかもしれない佐野勇斗への“キラー”ぶり警戒