著者のコラム一覧
菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

試合途中にトレード、1日に異なる2球団で安打を放った 大リーグ唯一の「珍・怪」記録

公開日: 更新日:

 この日、ヤングブラッドが異なるユニホームを着て安打を記録した相手投手は、どちらも超大物として知られている。カブス戦は通算284勝のファーガソン・ジェンキンス、フィリーズ戦は通算329勝のスティーブ・カールトン。これも「珍」と「怪」を合わせた記録に重みを加えた。

 1日に2球団で安打をマークしたこの大リーグ唯一の出来事は、もちろん裏面史に堂々と明記されている。中西部のシカゴから東海岸のフィラデルフィアは時差1時間。地図で見ると右へ2時間、時計では3時間ほどの飛行だった。試合が昼と夜だったことからこんな芸当ができたのである。

「この記録は永久に破られないさ」

 そう言ったヤングブラッドは、個性派選手で渡り鳥のように移籍を繰り返した。76年にレッズでメジャーデビューし、翌年はカージナルスとメッツでプレー。エクスポズ在籍は2カ月ほどで83年にジャイアンツに移り、89年に戻ったレッズで引退した。

  ◇  ◇  ◇

 関連記事からは当人気コラム「仰天野球㊙史」を読むことができる。野球ファンは要チェックだ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」